マイホームの話。
先週、無事に(いや無事でもない。売主側に残置物撤去の不備があり、ちーと揉めてます)決済日を迎え、引渡しが完了しました。
オットも休みだった昨日、自分で鍵を開け、リフォームを依頼する工務店の担当者さんと(松重さん似のオジサン。以下、マツさんと呼びます)再度隅々まで現場を確認しての打ちあわせでした。
(そこで残置物を発見し、びっくりよ。エアコン3台にクローゼット内のテレビ。洗濯機と冷蔵庫だけなくなってたけど。どういうこと??!)
リフォームに向けて、検討内容のひとつ、クローゼット扉問題を考える。
「既存建具を新しくする」のが当たり前?
リフォーム希望を伝えた当初は疑いもなく「建具の総入替え」でした。和室を洋室化するにあたり、押入と床の間をつなげて広いクローゼットにするのですが、その建具は幅2,700mmにも…!
見積書を睨みながらふむふむと吟味していくも、最初は「クローゼットの建具をなくす」なんて選択肢は思いも浮かばず、建具工事の項目はそのままスルーしていました。
そういえば、扉なしのクローゼットもよく見る
そういえば、インスタでも扉のないクローゼットをよく見かけます。特にこども部屋。設計事務所に勤めていた頃、こども部屋のクローゼットに扉を設けないお客様も複数いました。
建材メーカーのコーディネート集でも扉無しのクローゼットでアクセントクロスを紹介しているページもたくさんあります。
だけど、そんなクローゼットのイメージを見たり思い出したりしても、「あくまでも新築の場合でしょ」みたいな気持ちがあったのか、まさかわが家のリフォームで建具を取り外すなんて思いもしなかった。
だけど。
固定概念を外せ
\ちょ、待てよ?/
建具入れ替えるなら、いっそ取り外したほうがよくない???!
設計事務所時代、こども部屋のクローゼットに建具をつけない施主さんをたくさん見てきたはずなのに、なんでこのことに早く気づかなかったんやろ~!?と自分でも不思議。
そうやんそうやんー!建具やーんぺ!
ひとまずわたしとムスコの部屋はなくすことにし、オットにもその旨を伝え提案すると、いつのまにやら「俺の部屋も要らんで」。
うそー!まじで!うんうん、なくそや~♬オットも頷くと思っていなかったので、心弾みました(笑)
建具をつけないメリット
じゃあ、建具をなくしたらどんなメリットがあるの?
絵にしてみると、こんな感じ?
デッドスペースがない
建具はたいていの場合、既製品を使うことが多いと思います。間口にピッタリサイズはベストだけど、特注にしたら高いから。
間口に合わせたら建具幅は小さくなります。間口によってはずいぶんと小さくなることも。特注オーダーしたとしても、建具枠は必要なので多少のデッドスペースは必ずできます。
デッドスペースの有効活用、わたしの鉄板はつっぱり棒。バッグやネクタイなどを吊るし収納していました。
でも、そもそも建具をつけなければデッドスペースをどう活用すべきか?なんて考える必要すらなくなる。
クローゼット前方に開閉用のスペースを設けなくていい
これも大きなメリット。
十分な広さがない寝室だったら、ベッドの配置や布団の敷き方も絡んでくる。ベッドの向きによってクローゼットが開けにくいなんてこともあります。
クローゼット扉が引き戸の場合はそのスペースは不要ですが、引き戸は引き戸で使いにくいんだよなぁ…
- 折れ戸は全部開ければ見渡しやすいけれど、開閉用のスペースを考えないといけない。
- 引き戸は開閉用のスペースを気にしなくていいけれど、間口の半分しか見渡せない(2枚引きの場合)。
どちらも一長一短。
収納内部の配置に制約がない
スッキリ見せたい&開閉スペースを考えなくていいからと引き戸を採用した場合、気をつけたいのが内部の収納ケース。引き出し式を使っているなら、要注意です。平面図で考えるだけなら家具が配置できても、使い勝手は別物。
いまのわが家、LD隣の和室が母子のクローゼットも兼ねています。が、押入は工夫が必要。引き出しケースを写真の斜線部分に設置したら使い物になりません。
最初、収納ケースを並べて配置していたのですが、、中央側の引き出しがあとちょっとで開きにくい…!並べたほうが使い勝手はいいけれど、開かないのは論外。
引っ越し1ヶ月後、押入内を総入替え。収納ケースは端と端にわけました。
すべて見渡せる!
その点、建具がないということは、フルオープンということ。イコール、いつでもすべてが見える。
収納内部の配置も自由自在だし、何よりすべてが見渡せる。服であれ小物であれ、探すのも片づけるのもラクチンです。
使い方の幅が広がる
この点、わたしにはとても大きい。クローゼットの奥行って、賃貸の場合でも引っ越す部屋によって違いませんか?(押入はたいていの場合半間あるので800‐900mmはありますね)
今まで使ってきた衣装ケースが入らない…!と買い替える羽目になったこと、誰しも一度くらいはあるはず。
でも、閉め切ることがなければ、そんな問題も起こりません。ケースの奥行が収納奥行より多少大きくても、見た目に不格好なほど大きく出っ張ることもないと思います。
収納空間内にチェストを配置することだってできますし、こどもの勉強机を置くことも、リモートワークスペースにすることもできます。
収納する小物や量も、暮らしと共に年齢と共に変化していきます。
クローゼットだけど、クローゼットとしてしか使えないなんてもったいない!建具をつけないだけで、使い方の幅が広がる空間になる。
空気の循環ができる
閉め切らないので、空気がこもりません。空気は常に循環。カビも生えにくい!
部屋が広く見える
当然、部屋が広く見えます。収納として設けてはいるけど、仕切りがないので立派な部屋の一部。収納するものが減ったり、収め方を変えることで、見せ方に変化をつけられます。
建具代を節約
建具代もバカになりません。既製品を安く仕入れる業者であっても、ひとつ数万円はかかります。取付代も不要。減額調整の候補としてはかなり優秀です。
建具をつけないデメリット
とはいえ、デメリットもあります。
建具なし3つのデメリット
ごちゃついて見えるか、アクション数が少なくてストレスフリーか、人によってとらえ方は様々。
わが家のクローゼットはたいてい開けっぱなし。今の家でひとつしかない洋室はオットが使っていますが、この10ヶ月間でクローゼットが閉められた日ってあるのかしら(笑)
ホコリは溜まりやすいだろうし、確かにごちゃついては見えるけど(オットの部屋は治外法権なので、わたしは片づけない)、客人が入るわけでもなく、家族しか使わないしね。問題なし。
前居でもわたしのクローゼットはほぼほぼ全開でした。お客さん来た時にも気づかず開けっ放しのことがよくありました。
ごちゃついてきたら片づけるようになりますし、整えようという習慣はつきやすくなります。
デメリットの解消法
ごちゃごちゃ感がストレス!になったら、カーテンの出番。
ロールカーテンだったらスッキリ見えますよね。クロスの色と合わせればさらに。
カーテンだったら色柄も含めて模様替えを楽しめるだろうし、洗濯ができるからメンテナンス面でも優秀。
今回のリフォームではオープン仕様にしますが、いずれカーテン類を設置するかもしれないので、工務店のマツさんには対称の天井面に下地補強を頼みました。
メリットのほうが上回る!サヨナラ、固定概念。
ということで、メリットのほうが絶対に上!
いつも言うことですが、日々の暮らしは積み重ね。いまある風景にストレスを感じ、創意工夫することはあっても、そもそもその存在や行動を疑問視することはなかなかできません。
固定概念を取っ払うのはそう簡単なことではありませんが、はがれたときは爽快です。
3居室のクローゼット扉をすべてなくすことにしたわが家。扉代と取り付け費2万円×3箇所分は減額できました。
その分、他の箇所でもろもろ出てきているので、見積額はどんどん上がってるんですけどネ・・・
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